2019年発刊、サザンオールスターズ 公式データブック。
この本は過去の焼き直しなのですが、唯一書き加えられたビクターの歴代のレコーディングエンジニアが過去を振り返った記事が大変素晴らしいものだと個人的には思っています。
その中で2人のエンジニアが、桑田佳祐さんのスタジオマイクはずっとノイマンU47を使用していると述懐しています。また桑田佳祐さんが週刊文春の過去連載記事の中でこのマイクについて触れた文章が残っています。
さて、ノイマン(Neumann)とはドイツのマイクメーカーで1928年(昭和3年)に創業されました。創始者ゲオルグ・ノイマンが開発したコンデンサーマイク『CMV 3』の音声が肉声に近くヒトラーの演説にも使用されていたそうです。
そのドイツといえば、過去に日本、イタリアと日独伊三国同盟を結んでいましたが、第二次世界大戦が終わったのが1945年。その直後の1949年にノイマンは革命的なマイクU47を世に放ったのです。U47は1949年代に製造開始され1965年に生産終了したマイクだそうですが、ビートルズをはじめ世界中のアーチストに今なお愛され続けてる名機ですので桑田佳祐さんが使用し続けているというのも当然といえば当然なのかもしれませんね。
余談ながら、この名機ノイマンU47が過去にTVの「なんでも鑑定団」に登場しました。リアルタイムで見てましたが(毎週見ている)、350万円というとんでもない値段がつき腰を抜かしたものです。
鑑定団ホームページより『戦争終結後に改良を加えたものがU47。真空管を内蔵した回路とダイアフラムという鼓膜のようなものが音の豊かさの秘密。ビートルズの初期の作品はほとんどU47が使われている。M49はその後に作られたもの。スーパーボーカルマイクと言われて、マイルス・デイヴィスのブルーノートなどはこれで録られている。いずれも70年以上経っているがいまだに使われている。』だそうです。